Hajime NARUSE's Web Page
統計値の計算OLD
をテンプレートにして作成
開始行:
#contents
*演習の目的 [#b76d5bdb]
演習1の目的は,forループを活用して,各種統計値を算出す...
*参考書 [#z26d2210]
通常の統計学に関しては無数の日本語の参考書があるので,こ...
|Graham Borradaile, 2003, Statistics of Earth Science Dat...
が非常に優れている.他には,
|John C. Davis, 2002, Statistics and Data Analysis in Geo...
|Graham J.G. Upton and Bernard Fingleton, 1989, Spatial D...
が役に立つ.
*スカラーデータの平均値と標準偏差 [#rdad27ac]
まず,基本的な記述統計値である「平均値」を計算しよう.ス...
\[
\bar{d} = \frac{ \sum {d_i} } {n}
\]
で定義される.ここで,\(d_i\) は\(i\) 番目のデータ,\(n\)...
:問題1|
平均値を求めるプログラムを書いてみよう.計算のためのデー...
:問題1の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_average.sce);を参照.Ja...
次に,スカラーデータの標準偏差を計算する.標準偏差\(s\) ...
\[
s = \sqrt{ \frac{\sum{ (d_i - \bar{d})^2 } }{n} }
\]
標準偏差が大きいほどデータセット数値のばらつきが大きい....
\[
\sigma = \sqrt{ \frac{\sum{ (d_i - \bar{d})^2 } }{n - 1} }
\]
標準偏差と標本標準偏差は\(n\) で割るか\(n-1\) で割るかの...
:問題2|
標準偏差を求めるプログラムを書いてみよう.計算のためのデ...
:問題2の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_stdev.sce);を参照.
*スカラーデータ平均値の95%信頼区間 [#gb26cce6]
非常に大きい数の母集団から\(n\) 個の標本を取り出している...
\[
\label{t_def}
t = \frac{\bar{d} - \mu}{ \sigma / \sqrt{n} }
\]
ここで\(t\) 分布の具体的な求め方を示すことはしない(興味...
\[
\bar{d} - \mu = t \cdot { \frac{\sigma} {\sqrt{n}} }.
\]
すなわち,標本から得られる平均値と‟真の”平均値のズ...
\[
\label{t_confint}
\bar{d} \pm t_{\alpha/2,n-1} \cdot s_e
\]
ということになる.ここで,\(t_{\alpha/2,n-1}\) は,\(\alp...
さて,一見求めることが面倒そうな式\(\ref{t_confint}\) だ...
\[
\bar{d} \pm 1.96 \cdot s_e
\]
としてスカラーデータ平均値の95%信頼区間を求めることができ...
:問題3|
スカラーデータ平均値の95%信頼区間を求めるプログラムを書い...
:問題3の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_stats.sce);を参照.もう...
:応用問題1|
t分布を正しく計算し,データセットが小さくても正しい区間推...
:応用問題2|
&ref(data1.txt);はある堆積物の粒子サイズを\(\phi\) スケー...
:応用問題3|
通常,粒度分布と言ったときには粒子の個数の分布ではなく,...
*角度データの平均値とベクトル集中度 [#q760e617]
角度データにはスカラーデータにはない特徴がある.それは,...
そこで,角度データの場合,それぞれの数値(角度)を方向ベ...
#ref(img002.png,center,zoom,320x640,図1,図1.From Borradai...
平均方向\(\bar{\theta}\) は以下の手順で計算することができ...
まず,合成ベクトルの\(x\) 成分と\(y\) 成分である\(C\) と\...
\[
\begin{eqnarray}
C = \sum{ \cos{\theta_i} },\\
S = \sum{ \sin{\theta_i} },\\
R = \sqrt{C^2 + S^2},\\
\bar{R} = R / n.
\end{eqnarray}
\]
\(\bar{R}\) はベクトル集中度(mean resultant length)と呼...
次に,平均方向を\(\bar{\theta}\) とすると,以下の式が成り...
\[
\begin{eqnarray}
\cos{\bar{\theta}} = \frac{C}{R},\\
\sin{\bar{\theta}} = \frac{S}{R},\\
\tan{\bar{\theta}} = \frac{\sin{\bar{\theta}}}{\cos{\bar{...
\end{eqnarray}
\]
この結果,\(\bar{\theta} = \arctan{(S/C)}\) を計算すれば...
\[
\bar{\theta} = \begin{cases} \arctan{\frac{S}{C}} & (S > ...
\]
この場合わけは,プログラミング言語によっては自動的にやっ...
:問題4|
角度データの平均値とベクトル集中度(Mean Resultant Length...
:問題4の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_cstats_avemrl.sci);を参...
**双方向性の角度データの取り扱い [#b7462513]
堆積学では,しばしば双方向性の角度データを取り扱う.例え...
この問題を解決するには,すべての角度データをいったん2倍に...
:問題5|
実は,先ほどの問題で扱った角度データ&ref(angledata.txt);...
:問題5の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_cstats_bd.sci);を参照.
*角度データ平均値の95%信頼区間 [#ec28e24b]
角度データセットの区間推定を行う際に問題となるのは,角度...
代わりに,比較的自然界の角度データセットに適合する理論分...
近似解ではあるが,Fisher (1993) は比較的ベクトル集中度の...
\[
\frac{1}{\sqrt{ n \bar{R} \kappa}}
\]
すなわち,角度データの95%区間推定は以下のように行うことが...
\[
\bar{\theta} \pm \arcsin{ \left( \frac{1.96}{\sqrt{ n \ba...
\]
\(\kappa\) は母集団のvon Mises分布の集中度を表すパラメー...
\[
\label{kappa_def}
I_1(\kappa)/I_0(\kappa)=\bar{R}
\]
ここで,\(I_1(x)\) と\(I_0(x)\) はそれぞれ第1次,第0次の...
式\(\ref{kappa_def}\) は数値的に解くしかないため,\(\kapp...
#ref(img003.png,center,zoom,320x640,図2,図2.From Davis (2...
この表を用いれば,\(\bar{R}\) に対応する\(\kappa\) の推定...
:問題6|
角度データの平均値,ベクトル集中度(Mean Resultant Length...
:問題6の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_cstats.sci);を参照.
終了行:
#contents
*演習の目的 [#b76d5bdb]
演習1の目的は,forループを活用して,各種統計値を算出す...
*参考書 [#z26d2210]
通常の統計学に関しては無数の日本語の参考書があるので,こ...
|Graham Borradaile, 2003, Statistics of Earth Science Dat...
が非常に優れている.他には,
|John C. Davis, 2002, Statistics and Data Analysis in Geo...
|Graham J.G. Upton and Bernard Fingleton, 1989, Spatial D...
が役に立つ.
*スカラーデータの平均値と標準偏差 [#rdad27ac]
まず,基本的な記述統計値である「平均値」を計算しよう.ス...
\[
\bar{d} = \frac{ \sum {d_i} } {n}
\]
で定義される.ここで,\(d_i\) は\(i\) 番目のデータ,\(n\)...
:問題1|
平均値を求めるプログラムを書いてみよう.計算のためのデー...
:問題1の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_average.sce);を参照.Ja...
次に,スカラーデータの標準偏差を計算する.標準偏差\(s\) ...
\[
s = \sqrt{ \frac{\sum{ (d_i - \bar{d})^2 } }{n} }
\]
標準偏差が大きいほどデータセット数値のばらつきが大きい....
\[
\sigma = \sqrt{ \frac{\sum{ (d_i - \bar{d})^2 } }{n - 1} }
\]
標準偏差と標本標準偏差は\(n\) で割るか\(n-1\) で割るかの...
:問題2|
標準偏差を求めるプログラムを書いてみよう.計算のためのデ...
:問題2の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_stdev.sce);を参照.
*スカラーデータ平均値の95%信頼区間 [#gb26cce6]
非常に大きい数の母集団から\(n\) 個の標本を取り出している...
\[
\label{t_def}
t = \frac{\bar{d} - \mu}{ \sigma / \sqrt{n} }
\]
ここで\(t\) 分布の具体的な求め方を示すことはしない(興味...
\[
\bar{d} - \mu = t \cdot { \frac{\sigma} {\sqrt{n}} }.
\]
すなわち,標本から得られる平均値と‟真の”平均値のズ...
\[
\label{t_confint}
\bar{d} \pm t_{\alpha/2,n-1} \cdot s_e
\]
ということになる.ここで,\(t_{\alpha/2,n-1}\) は,\(\alp...
さて,一見求めることが面倒そうな式\(\ref{t_confint}\) だ...
\[
\bar{d} \pm 1.96 \cdot s_e
\]
としてスカラーデータ平均値の95%信頼区間を求めることができ...
:問題3|
スカラーデータ平均値の95%信頼区間を求めるプログラムを書い...
:問題3の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_stats.sce);を参照.もう...
:応用問題1|
t分布を正しく計算し,データセットが小さくても正しい区間推...
:応用問題2|
&ref(data1.txt);はある堆積物の粒子サイズを\(\phi\) スケー...
:応用問題3|
通常,粒度分布と言ったときには粒子の個数の分布ではなく,...
*角度データの平均値とベクトル集中度 [#q760e617]
角度データにはスカラーデータにはない特徴がある.それは,...
そこで,角度データの場合,それぞれの数値(角度)を方向ベ...
#ref(img002.png,center,zoom,320x640,図1,図1.From Borradai...
平均方向\(\bar{\theta}\) は以下の手順で計算することができ...
まず,合成ベクトルの\(x\) 成分と\(y\) 成分である\(C\) と\...
\[
\begin{eqnarray}
C = \sum{ \cos{\theta_i} },\\
S = \sum{ \sin{\theta_i} },\\
R = \sqrt{C^2 + S^2},\\
\bar{R} = R / n.
\end{eqnarray}
\]
\(\bar{R}\) はベクトル集中度(mean resultant length)と呼...
次に,平均方向を\(\bar{\theta}\) とすると,以下の式が成り...
\[
\begin{eqnarray}
\cos{\bar{\theta}} = \frac{C}{R},\\
\sin{\bar{\theta}} = \frac{S}{R},\\
\tan{\bar{\theta}} = \frac{\sin{\bar{\theta}}}{\cos{\bar{...
\end{eqnarray}
\]
この結果,\(\bar{\theta} = \arctan{(S/C)}\) を計算すれば...
\[
\bar{\theta} = \begin{cases} \arctan{\frac{S}{C}} & (S > ...
\]
この場合わけは,プログラミング言語によっては自動的にやっ...
:問題4|
角度データの平均値とベクトル集中度(Mean Resultant Length...
:問題4の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_cstats_avemrl.sci);を参...
**双方向性の角度データの取り扱い [#b7462513]
堆積学では,しばしば双方向性の角度データを取り扱う.例え...
この問題を解決するには,すべての角度データをいったん2倍に...
:問題5|
実は,先ほどの問題で扱った角度データ&ref(angledata.txt);...
:問題5の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_cstats_bd.sci);を参照.
*角度データ平均値の95%信頼区間 [#ec28e24b]
角度データセットの区間推定を行う際に問題となるのは,角度...
代わりに,比較的自然界の角度データセットに適合する理論分...
近似解ではあるが,Fisher (1993) は比較的ベクトル集中度の...
\[
\frac{1}{\sqrt{ n \bar{R} \kappa}}
\]
すなわち,角度データの95%区間推定は以下のように行うことが...
\[
\bar{\theta} \pm \arcsin{ \left( \frac{1.96}{\sqrt{ n \ba...
\]
\(\kappa\) は母集団のvon Mises分布の集中度を表すパラメー...
\[
\label{kappa_def}
I_1(\kappa)/I_0(\kappa)=\bar{R}
\]
ここで,\(I_1(x)\) と\(I_0(x)\) はそれぞれ第1次,第0次の...
式\(\ref{kappa_def}\) は数値的に解くしかないため,\(\kapp...
#ref(img003.png,center,zoom,320x640,図2,図2.From Davis (2...
この表を用いれば,\(\bar{R}\) に対応する\(\kappa\) の推定...
:問題6|
角度データの平均値,ベクトル集中度(Mean Resultant Length...
:問題6の解答例|
Scilabを使っている場合は&ref(calc_cstats.sci);を参照.
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